【社内展示スペースの「FFP解凍器」商品群】
医療用電気機器「FFP解凍器(血漿融解装置)」の開発、製造、販売を行っている北陽電機株式会社様。
meviyのどのような点が開発、試作設計において重宝されているのか、また利用することで変化した点をお伺いしました。
※「血漿(けっしょう)融解装置」とは…
輸血用の血液は成分ごとに赤血球/血漿/血小板製剤として供給されており、血漿製剤は凍結した状態で保存されます。この血漿製剤を輸血前に解凍するための医療機器です。
弊社は医療用の電気機器を製造しており、meviyの部品は研究・試作の段階で使用しています。今回は弊社の一番人気商品「FFP解凍器FP-2000」の次期バージョンの試作で利用しました。さらなる高性能を求めてドラスティックに改良、機械の構造は製造現場が組立てしやすくメンテナンスもしやすいよう心がけました。
【meviyで製作した部品一覧】
【FFP解凍器のCADモデルと実際に組立てた試作機(カバーありなし)】
今回meviyで穴の形が特徴的な左下のパネル部品(※1)を注文したのですが、これはいろんな目的の複合体です。まずパネルそのものが骨格になっており、それぞれの穴は、可動部のローラーガイド、ケーブルの通し穴、センサーの取り付け穴、軽量化のための肉盗り穴、ねじ穴で機械的な構造のベースになっています。
【様々な形の穴が開いているパネル部品】(※1)
【パネル部品を骨格として実装した内部構造】
今回の試作でmeviyを初めて利用しました。「CADの三次元データで部品が出来るサービス」と、ざっくりとはmeviyを知っていましたが、実際に利用してみるとすぐに価格と納期が画面で確認出来て、まず納期の早さに驚きました。えっ、実働3日で発送できるの?って。これなら試作に持ってこいだと思いました。しかもCADの三次元データだけで図面作成が不要なため、すごく時間短縮になりました。
価格に関しても試作時は「時間をお金で買う」という感覚でやっているので、あまり気にしませんでしたが、すぐに価格が分かることが便利でした。この部品、なぜこんなに値段が高いの?と思ったことがあり、ちょっと試しにCADで修正してみたら半額以下に!そうやって部品コストと形状を「最適化」できるという裏技がmeviyにはあります(笑)。
部品寸法で無茶な部分があればアドバイスが出てくるし、すごく便利なツールとして私はとらえています。もうmeviyを使わない理由が見つからないですよね。
「meviyはとにかく楽だし、テンポが良い!」ですね。納期と価格がすぐに画面で確認できるのはもちろん、設計して部品が手元に届くまでのスピード感が私の業務サイクルにピッタリです。CADの画面ではいくら良い設計に見えても、実際に部品を作って組み立ててみると「感触的に」納得いかないとか、リアルな世界ならではの修正点はどうしても発生してしまいます。ですから少しでも早く試作品を立ち上げ、修正改善の早回しをしていきたいので、meviyのスピード感はとても助かります。週のはじめに修正した設計が、早ければ週末には現物として届いて試せるわけですから。
それと試作段階での「図面作成」作業が不要になる点は大きいです。例えば先ほどご紹介したパネル(※1)。すべての寸法や加工指示を入れて図面を作成すると、A3図面3枚になります。それ以外にも20品種近くの部品図面が要る...しかも最終決定してない部品の図面です。 そのため、仕様変更になったら作図した図面も費やした時間も捨てることになる。だったらその時間はもっとクリエイティブな仕事に使いたいので、とても助かります。
【公差無考慮で発注するもピッタリとはまった部品】
初めて注文した時は、どんな仕上がりの部品が来るのか多少の不安はありました。なにしろ三次元データの他にこちらから出した指示は、材質と体裁面(表面処理)と数量だけですから。他になにも訊いてこない(笑)。
いざ届いて開封したら、「こんなクオリティの部品が届くのか!」と感動を覚えました。レーザー加工の切断面に出来るわずかな荒れやバリが手で触ってもすべすべで、変色もありません。今まで触れてきた板金部品の切断面とは明らかに違いました。
それから「精度の高さ」にも要注目です。
実は今回、構造設計に集中してしまい、組み立て公差を考慮しないデータで注文してしまったんです。注文後に「たぶん修正がいるなあ」と思っていました。ところが届いた部品を使って組み立てたらピタリとはまって、また驚き!meviyの板金は一般公差仕上げだそうですが、実力はそれ以上なんだろうと思います。
板金部品を設計するときに、meviy利用後は寸法どりや形状を今まで以上に意識するようになりました。meviyに三次元データをアップロードすると、赤や黄色で「曲げと穴が近すぎます」といったエラーが表示されますよね(※2)。私は板金加工の現場で働いたことがなく、これまで寸法どりや形状をそこまで気にしたことがなかったので、meviy先生にアドバイスをもらっている感覚です。
アップロードすると、すぐに結果が分かるので「これでもか!」と修正してはアップロードを繰り返して、ついに指摘事項がなくなった時はとても気分がいいです。
今思うと以前は、ちょっと無理な形状でも加工屋さんが技量で作ってくれていたのでしょう。でもひょっとしたら、それはコストのかかる仕事なのかもしれない。形状を見直したら単価がまるで違うとか、そういうことがあったのかも知れないですよね。
今後もぜひmeviyを利用していきたいと思っていますし、meviyでの量産も検討しています。量産の場合は、今の品質のまま価格が下がるとすごく嬉しいです。これ、本当に切実なお願いです!
「赤や黄色のエラー」とは、meviyの加工可否自動判定機能を指します(※2)
加工屋さんは受け取った図面を元に、寸法の記載漏れがないか、加工難易度や段取り工数を加味して加工が可能かチェックを行っています。meviyでも同様に、アップロードされた3Dデータが加工可能かを自動判断しています。加工ができない、難しい場合は「エラー」を表示し、お知らせします。
会社名:北陽電機株式会社
郵便番号・会社住所:〒364-0006 埼玉県北本市北本1-156
HPURL:http://www.hokuyo-denki.co.jp/
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